【DF-03】センターワンウェイ

2019年9月19日

タミヤ純正のオプションパーツ、センターワンウェイ(op.931)を組み込んでみました。

センターワンウェイの組み込み

まず、ノーマルの状態でギヤボックスを開けてみるとこんな感じです。モータの回転を受けたスパーギヤがメインシャフトを回し、その回転がベベルギヤによって90度方向転換され、プロペラシャフトに伝えられます。

センターワンウェイはこのプロペラシャフトの軸受けになっている部分に組み込み、前進方向に回転している際に前後輪の回転数の差を吸収するような効果をもたらします。

大昔に持っていたイグレス(旧バージョン)にはセンターデフが搭載されていて、前後のボールデフに加え、センター(と言ってもリアのギヤボックス内)にデフがもう一つあり、前輪と後輪の回転差を吸収するようになっていました。

がっちりロックされたフルタイム4WDのホットショットIIとの差は歴然で、センターデフの意義みたいなものは子供ながらに感じた覚えがあります。

今回、ダークインパクトは総合的にみて当時のイグレスよりも操作性が良く、とても良いマシンだと感じたのですが、唯一、コーナリング時のアンダーステアだけはイグレスのほうが良い印象でした。

そこで、デフではないものの、ワンウェイを組み込んでみたらどうかなと思ったわけです。

早速組み込んでみました。

近すぎてピンボケになってしまいましたが、これはノーマルのパーツをバラしたところです。後ろに写ってるパーツ置きにしている小物入れは「ラブライブ!」のグッズで、仕事関係でもらったものですが超便利です。

ワンウェイを組むとこんな感じ。見た目にあまり変化はありませんが、中に入っているシャフトがノーマルよりだいぶ太く、また、ベベルギヤの内部に「ワンウェイベアリング」なるものが仕込まれています。このワンウェイベアリングにより、内側に入っているシャフトが片方にしか回らなくなります。つまり、プロペラシャフトの回転が前進方向のみに制限される、ということです。これがワンウェイ(片道)の名前の由来ですね。

ノーマルの場合、4WDは完全フルタイム4WDで、前輪は後輪と同じように回転します。しかしこのワンウェイを組み込むと、前進時は4WDですが、後退すると後輪しか回りません。逆に、前進方向へは空転できるようになります。この空転によって回転差を吸収しようということでしょう。

大昔にミニ四駆でワンウェイホイールという、ホイールの中にギヤが仕込まれていて、前進方向に空転し、後退方向はロックされるホイールがありました。あれはデフみたいにコーナリング時の回転差を吸収するための仕掛けでしたが、発想としては同じものでしょう。

センターワンウェイ使用感

テストは平坦なアスファルトで適当なスラロームなどをやってみた程度ですが、まず感覚として、高スピードのままコーナーに突入したときのアンダーステアはかなり改善されました。ハイスピードコーナーでのドライブフィールは各段に向上したように思います。そのため、今回のテストのような、厳格なコースではない場所でかっ飛ばす分には大変良好です。

半面、減速してコーナーに切り込んでいく、というような走りはできなくなりました。できないと言うと言いすぎですが、これまでステアリングを切ってスロットルを緩めるとキュッとコーナーに切り込んでいくような挙動をしていて心地よかったのですが、このブレーキングによる巻き込みみたいなものがだいぶ緩やかになった印象です。

そのため、レースなどの場合、テクニカルなコーナーが多いコースであればワンウェイは無いほうが良いのかもしれないと感じました。逆にハイスピードコーナーの多いコースであれば減速する状況を減らすことができて効果がありそうです。効果は体感できるものの、万能ではないという印象です。

私自身、確かにノーマル時のアンダーステアは気になったものの、スロットルワークでついてきてくれる挙動は気に入っていたので、気になっていた部分が解消された代わりに気に入っていた部分もスポイルされた、というような結果になりました。

とりあえずせっかくなので組んだままにしておき、この状態でサーキットを走ってみたいと思っています。